(ウィーン/楽友協会)
二度目の緊急事態宣言が出されてから最初の週末。
出されないことを願っていたが、新規感染者が2000人超では致し方ない。
これ以上何に気を付けたらいいのか…と思うくらいだが、各々で意識を高く持って
行動するしかないのではないだろうか。
さて、新年のクラシック界のイベントといえば、毎年1月1日にウィーン楽友協会大ホールで行われるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるニューイヤーコンサート。
その煌びやかなコンサートの模様は世界90か国以上で中継され、世界中の人々に愛されている。
その起源は、音楽の都ウィーンを象徴するシュトラウス一家によって開かれていたコンサートとされ、1827年まで遡る。
シュトラウス一家とは、ワルツの父と呼ばれたヨハン・シュトラウス1世をはじめ、ワルツ王と呼ばれたヨハン・シュトラウス2世、ヨーゼフ・シュトラウスなどの親兄弟たちのことで、コンサートでは彼らのワルツやポルカが演奏される。
現在の形となって演奏されるようになったのは1939年からで、その歴史も古い。
今年は残念ながら無観客公演となり、オンラインで繋がった観客の拍手、そして、
指揮者のリッカルド・ムーティと楽団長からのメッセージがあるなど異例尽くめ。
楽団員は毎日PCR検査を受けて感染対策を徹底し、その伝統を絶やさないように努めたという。
ムーティのメッセージにはこうある。
「私たちはここにいて、音楽が運んでくれるメッセージを信じて演奏しています。音楽家には武器があります。これは人を殺さない、音楽という武器です。音楽は喜びや希望、平和、兄弟愛、そして何よりも愛をみなさんに届けることができます。私たち音楽家にとって、音楽は仕事ではなく、使命なのです。それはこの社会をより良いものにする、という使命です。新しい世代の若者にとってこの1年は、物事を深く考えられないままに過ぎてしまいました。自分の健康のことを始終考えていなければならなかったからです。身体の健康は大切ですが、精神の健康も同じくらいに大切です。音楽はその精神を健康に保つのに必要なのです」と音楽、そして音楽家の持つ使命の大切さについて説いた。
この音楽からのメッセージが、日常を取り戻せないでいる世界中の人々の心に響いてくれたらと心から思う。
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