PayPayは算数力を落とす⁉


「どうなるんだろうね…」

奈良の放課後子ども教室「まなびーや」の学生スタッフとの振り返りで、みんな顔を見合わせ困惑していました。

コロナ禍は私たちにいろんな試練を与えてくれていますが、学習支援について「まほらbo」でも「まなびーや」でも学生、スタッフ一同は、変わらずサポートを重ねています。これは、二年生の「大きな数」の宿題プリントにまつわる話題です。


小学校二年生の算数では「数のまとまり」に着目して、そのまとまりを数えたり、分けたりすることや、まとまりを足したり引いたりすることを学びますが、これは、掛け算や割り算、分数などを理解する基になるので、私たちはとても重要だと考えています。


よく出会う子どもの「つまづき」として、10や5ではできるのに、3や4では難しく感じる。いくつずつ「数のまとまり」で増えたり、減ったりする規則性を見つけるのを難しく感じる。などの傾向があるように思います。


そんなことを活動に参加したばかりの大学一年生スタッフと話すと、「どうやって教えるのがいいですかね」と悩んでいたので、低学年は、具体物を使って概念を獲得していくことが必要だから、そのために備えている学校と同じ「さんすうセット」のおはじきやタイルなどをつかってみてはどうかというと、すでにそれは試しているとのことでした。


また子どもが3年生目前なので、プライドも大切にしてあげたいという学生の思いも見え、それなら「お金はどうだろう?硬貨を使ったらいいかも…」と提案をしました。実はお金を使うと理解しやすい子どもはけっこう多いように思うからです。


認知心理学者の市川伸一先生の著書では「10100÷2を、筆算し始める子どもがいるが、10100円を二人で山分けするといくらになるか尋ねると、五千五十円と暗算で即答できる」というエピソードも紹介されているくらいです。


このように、子どもの頃から体験的に数の感覚を磨くには、おつかいやレジなどで小銭を数える経験が役に立つかも知れない、という話をして思い出されたのが、最近ご結婚された、元放課後スタッフのエピソードでした。彼女は地元では神童と呼ばれて育った才女だそうですが、話を聴くと母親と買物にいくと必ずレジの時に暗算で勝負をしていたというのです。「いつも私の方が速くて正確でした」と、笑顔でケロッと言い放つのが頼もしい学生さんでした。


そんな話をしていると、学生が「これからは大変ですね。今のレジはピッとしたら終わりですよ。お金は使いませんから。」という言葉に、私は、ハッとさせられました。たしかに…電子マネーが普及すると便利な社会にはなるのだけれども、気が付かないうちに子どもたちの学習の機会がどんどん失われているかもしれない、そう思うと大丈夫なのか…複雑な気持ちになります。


学習指導要領では、このように記述されています。

 第2学年では数の範囲を4位数まで広げて,数の概念や性質についての理解を深めるとともに,乗法的な見方や数の用いられ方についても指導し,数を用いる能力を伸ばし,数についての感覚をより豊かにすることをねらいとしている。また,数への関心を高め,主体的に数に関わる態度を育んでいく。


デジタル社会は、日常生活で数への関心を高め、主体的に数に関わる態度を育むことができるのでしょうか?

放課後まほらboでは、生活の中で学ぶ「学び方」を身に付けるためのプログラムを準備しています。日常生活の中で、知的探究を基本にした学びの冒険プログラムを大切にします。

それでは。

(みやけ もとゆき/もっちゃん)


まほらboのご案内 毎週火曜日金曜日。

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