「0.1㎝より小さな数字を表すことができますか?」
火曜日の算数の学習での問いかけです。

大人なら
「10等分すれば0.01じゃん」
「nm(ナノメートル)って単位もあるし、表せるでしょう」
とわかりますよね。
でも、子どもたちの答えは…
『定規には0.1㎝(1㎜)より小さな刻みはないから測れない』
という子がいて、これを聞いた「表せると思う」と言っていた子どもが
『意見を聞いて私も表せないと思う」と言いました。
これらを聞いてみなさんならどう思いますか?
大人からすると「えっ?!」って思いますよね。
でも、これは素朴概念というもの。
体系的な学習を通してではなく、日常経験を通じて自然発生的に獲得される概念。
(日常知とも言います。)
この子の中では「定規の目盛りがないものは表せない」という概念が形成されています。
これは、悪いことではなくて、発達途上の子どもたちにはあって当然のこと。
大人になってから持ち続けている人もいるものです。
素朴概念に出会った大人は
一瞬「えっ?なんで、そんな風に考えてるの、正しいのはこっちでしょ」
と教え込んでしまうかもしれません。
しかし、これは学習のいい機会
どんな概念を持っているのか確認、整理し
新しい知識を丁寧に教えてあげること。
とくに実験や体験を通して伝えてあげられると習得しやすいですね。
そして、このように
経験からいつの間にか獲得している知識が覆されるような時
目からうろこが落ちる
経験となるようようです。
と、いうことでこれらから私たちができそうなことは
〇子どもは、素朴概念で誤った知識を持っている可能性があり、それに基づいて様々な知識を積み上げている可能性があると思っておくこと。
〇だから、子どもが今持っている概念はどういうものだろうなと興味をもち、想像を働かせること。
〇そこが揺さぶられるような学習、経験を与え、丁寧に説明をし、きちんとした知識へと修正すること
これらのことを意識できると
子どもにとってはインパクトのある学習内容となり
きちんとした知識として身につきやすそうですね。
放課後まほらboでは、子どもがどんな考え方をしているのかよく分析し
その子どもにわかりやすい方法、その子に合った方法で伝えていきます。
(算数担当 あべようこ/べっちゃん)
まずは、オンラインから参加してみてくださいね!
*小学校4年生~対象(でも、2年生、3年生も参加しています!)
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